高齢剣の県外大会に参加して  三浦治(都筑区)

                                                         2023.10.16

 私が所属している都筑区剣道連盟は、過去の分区、再編成(平成6年11月6日 に、港北区・緑区の分割)により誕生した新しい区です。主な団体は、旧緑区エリアの剣友会・道場である為、都筑区剣道連盟に所属する剣道団体は少ないのですが、中学校の部活動が盛んなおかげで成り立っているという状況です。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクががだいぶ低くなってきたので、これから少しずつ小学生の増加を期待しているところです。
 現在の、都筑区大会は残念ながら招待試合を開催できる様にはなっていませんが、都筑区の中学校の指導にあたられている安藤守先生と、都筑区在住の宮崎史裕先生にもご協力をいただきながら運営しています。

《神奈川県高齢剣入会して》
 高齢剣に入会したきっかけは、佐藤和義会長からのお誘いでした。佐藤会長とは、以前から県内の試合や大会でご縁があり、指導をいただいていた事もあって、数年前から高齢剣のお話を何度かいただいていました。なかなか決心がつかずに月日が経っていましたが、来年の夏に定年を迎える事もあり、改めて剣道との向き合い方について考えてみようと思いました。また、高齢剣では、全国の先生方との交流試合・合同稽古会に参加の場があることを知り、「高齢剣に入会すれば視野を広げ剣道を探求する環境を手に入れることができる」と思い、入会の決心をしました。
 現在、八段審査を意識して稽古を重ねていますが、今までの稽古や審査・稽古の方向性は、「運動量・体力勝負であった剣道」でした。しかし、これからは「年齢のことも条件に含めた稽古のあり方」について考え直す必要性を感じていました。神奈川県高齢剣の先生方をはじめ県外の諸先生方の稽古方法、試合に向けての心構えを学ぶことで、表面的な動作だけでない「勝負に向かい合うことで得られる緊張感・緊迫感から生まれる充実した気迫•気勢」を身につけていきたいと思っています。その為にも、県外での合宿や大会に積極的に参加していきたいと考えています。

《全日本高齢剣友会「秋季合宿稽古会・剣道大会」に参加して・・・》
 初めて県外の大会に参加したのは、福島県で開催された、第17回相楽杯でした(2023.9.4:磐梯熱海スポーツパーク)。

 相楽杯に参加しての驚きは「全国の高齢剣友会」が、「高齢者」という年齢層でありながら、その年齢を感じさせない稽古・試合のレベルの高さでした。

 試合は、優勝者(白戸先生:福島県)に初戦敗退しました。佐藤会長より「勢いが足りない」というアドバイスをいただいていました。

 その1か月後の「秋季合宿稽古会・剣道大会(名誉会長髙崎慶男範士の100歳を記念した百寿記念剣道大会)」には、「勢い」を念頭に置き「決断と実行」を実践し、何とか結果を残したいと思い参加させていただきました。
 C組(51〜69才)に参加した結果は、三位入賞となりました。負けた準決勝戦を思い起こすと、「勢い」を出す前に入り込まれ、1本取られました。その後何とか取り返しはしたものの、息が上がり体力がもたず、二回ほど竹刀は面に当たったものの、有効打突にならず、力尽きて負けてしまいました。
 今思うと「あの時、あと一絞りが・・・」という事が課題として残った大会でした。試合が多かった10年程前迄は、無意識にできていたことが、試合からずいぶん離れてしまった事で、気付かぬうちに表面的な稽古になってしまっていた様です。

 今後の稽古にとても役立つ課題に気づくことができ、早くも高齢剣に入会した効果を得ることができました。
 11月には八段審査があるので、今回得た課題である「あの時、あと一絞りが・・・」という事を解決する為に、充実した気勢で初太刀を大切にし、途中で気力・体力が尽きない剣道ができる様な稽古を重ねていきます。また、60歳というのはまだまだ剣道の入り口で、これからが本当の修行だということを意識して「終生修行」を実践していきたい思います。
 この度は、県外での合宿稽古・大会に参加する機会をいただきありがとうございました。
 今後ともよろしくお願いします。